【ジャパンイーブックス WATCH】公正取引委員会の「生成AIを巡る競争」に関する動き
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急速な技術の発達により市場拡大・成長を続けている生成AI。公正取引委員会は、生成AIを健全な形で経済社会に実装させる観点から、国内外の動向を含め、生成AI関連市場の実態を把握するための調査の手始めとして、広く関係各方面から情報・意見の募集を開始した。
募集対象はIT関連やアプリケーション開発事業者などが中心になるものと思われるが、印刷・デザイン業界においてもブレインストーミングやライティングの補助ツールとしてChatGPTを活用したり、画像や動画編集ソフト、ウェブ制作・デザイン制作ツールにもあらかじめAIや生成AIが組み込まれていたりと、すでに無関係ではない。
特に著作権や偽・誤情報など、顧客へ提供する成果物に関するリスク的課題や、生成AIへの過度な依存による市場的均質化や企業としての独自性・競争力の低下など、現時点においても想定されるイシューは少なくない。こうした生成AIに関する問題提起については、下記URL内ディスカッションペーパーの前段におおむね記載されているが、今後の生産活動を左右していく問題として、本件の動きは注視していくべきであろう。
●内閣府 公正取引委員会・関連ページ
●「生成AIを巡る競争」ディスカッションペーパー
●つくったものからアタマの中まで「Nekonote」
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